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結成は1981年8月。イギリスのアイドル雑誌『Smash Hits』の記者だったニールと、リヴァプール大学の建築科の学生だったクリスは、キングズ・ロードの電子楽器店で偶然知り合いとなり、共にダンス・ミュージックに興味を持っていることから意気投合。2人で曲を作り始めるようになった。ペット・ショップ・ボーイズというユニット名は、2人共ペット・ショップで働いている友人がいたことに由来している。
1985年、彼らはパーロフォン・レコードと契約。7月にデビュー・シングル「Opportunities」をリリースした。このときの全英チャートでの最高位は116位。しかし、10月にリリースしたセカンド・シングル「West End Girls」が、いきなり全英 No.1に。このクールなヨーロピアン・ラップ・ソングは、アメリカやカナダ、アイルランド、ニュージーランドなど、英語が公用語の他の国々でも、軒並み No.1を記録。全世界で1,500万枚を売り上げるというメガ・ヒット曲となった。
"West End Girls"
ウエスト・エンド・ガールズ
(1985)
翌1986年には、1st アルバム『Please』(邦題『ウエスト・エンド・ガールズ』)をリリース。不成功だったファースト・シングル「Opportunities」も、この年に再リリースされて、全英と全米で共に最高10位を記録した。
1987年には、2nd アルバム『Actually』(邦題『哀しみの天使』)をリリース。このアルバムからの1st シングル「It's A Sin」(邦題「哀しみの天使」)は、非常に宗教色の強いユーロ・ディスコで、ゲイの映像作家のデレク・ジャーマンがヴィデオ・クリップを製作。全英で No.1、全米でも9位を記録する大ヒット曲となった。デレク・ジャーマンとの親交は、彼が1994年にエイズによる合併症で亡くなるまで続いた。
"It's A Sin"
哀しみの天使
(1987)
また、『Actually』からの2nd シングル「What Have I Done To Deserve This?」(邦題「とどかぬ想い」)は、イギリスのブルー・アイド・ソウルの草分けともなった女性シンガー、ダスティ・スプリングフィールドとのデュエットによる、フィラデルフィア・ソウル風のナンバーで、これも全英・全米で共に最高2位を記録する大ヒットとなった。これが縁で、ペット・ショップ・ボーイズは後のダスティのソロ作品のプロデュースも行なっている。ダスティは1999年に亡くなっているが、生前の彼女は、レズビアンであることを秘して生きたシンガーであった。
"What Have I Done To Deserve This?"
(featuring Dusty Springfield)
とどかぬ想い
(1987)
1988年3月には、『Actually』からの4th シングルであるユーロ・ディスコ・ナンバー、「Heart」が全英 No.1。この曲のヴィデオ・クリップに出演していたイアン・マッケランは、オープンリー・ゲイの俳優。この共演が縁となり、マッケランはペット・ショップ・ボーイズに、当時のサッチャー政権が打ち出した、ゲイの排斥が目的の地方自治体法案28項への反対運動を支援するライヴ・イヴェント、Before The Act への出演を依頼。彼らはこれを快諾し、6月にロンドンのピカデリー劇場で開催された Before The Act のステージで2曲をパフォーマンスした。
1991年3月には、ゲイ・ディスコのクラシックとして有名な、ボーイズ・タウン・ギャングの「Can't Take My Eyes Off You」を、U2の「Where The Streets Have No Name」と組み合わせたシングル「Where The Streets Have No Name (I Can't Take My Eyes Off You)」(邦題「君の瞳に恋してる(平成バージョン)」)をリリースしている(全英2位)。
1991年11月、それまでのシングル曲をすべて網羅した初のベスト・アルバム『Discography』をリリースしたペット・ショップ・ボーイズは、その後、自身のレーベル、スパゲッティ・レコードを設立。1992年10月には、ニール・ジョーダン監督のサスペンス映画『クライング・ゲーム』のサントラ盤が、スパゲッティ・レコードからリリースされた。この映画は、ヒロインが実はトランスジェンダーの男性であったということが物語の鍵となっている作品で、ボーイ・ジョージが主題歌を担当。そのプロデュースを行なったのが、ペット・ショップ・ボーイズであった。
1993年9月には、オリジナル・アルバムとしては4作目にあたる『Very』を発表。このアルバムでは、ヴィレッジ・ピープルのヒット曲である「Go West」をカヴァー。全英2位を記録する大ヒットとなった。
"Go West"
ゴー・ウエスト
(1993)
また、『Very』からの1st シングルで、全英7位のヒット曲となった「Can You Forgive Her?」は、ニールのコメントによると、次のような内容を持っている。
「一種のショート・ストーリーなんだ。ガールフレンドから男らしくないとバカにされた男が、夜も眠れないでいる。ベッド・インしている時でさえ、いくじなしだと言われる。そうして彼は学校に通っていたころの、最初の性体験を振り返って、自分がゲイだと自覚するんだけど、その事実と向き合うことができないんだ。」
"Can You Forgive Her?"
キャン・ユー・フォーギヴ・ハー?
(1993)
そして1994年、ニールはイギリスのメジャー・ゲイ雑誌『Attitude』誌のインタヴューに応えて、ここで初めて、自分がゲイであると公式にコメントした。一方クリスは、これまでのところは、セクシャリティについての公式なコメントはないが、彼のパートナーであったといわれているピーター・アンドレアスが、この年にエイズで亡くなっており、翌1995年にリリースされた、ペット・ショップ・ボーイズのBサイド・コレクション・アルバム『Alternative』は、ピーター・アンドレアスに捧げられている。
1997年7月には、ロンドンのゲイ・プライド・イヴェントにヘッドライナーで出演。また、10月には、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開かれた、Stonewall's Equality Show にもヘッドライナーで出演している。
1999年にリリースしたアルバム『Nightlife』では、ゲイからの圧倒的な支持を集めているオーストラリアの歌姫、カイリー・ミノーグと共演。ゲイであることを告白する父親と、その娘との対話を描いたバラード、「In Denial」を、ニールとカイリーがデュエットしている。また、このアルバムからのヒット・シングル「New York City Boy」は、Studio 54に代表される、'70年代末〜'80年代初頭にかけてのニューヨークのクラブ・カルチャー・シーンへのオマージュであると同時に、ヴィレッジ・ピープルのテイストを今日的に再構築した作品であった(全英14位)。
"New York City Boy"
ニューヨーク・シティ・ボーイ
(1999)
2003年には、2枚組のベスト・アルバム『Pop Art』をリリース。2005年の最新作『Battleship Potemkin』(邦題『戦艦ポチョムキン』)は、セルゲイ・エイゼンシュテインの1925年の無声映画『戦艦ポチョムキン』に、彼らが新たにサウンドトラックを書き下ろしたという企画盤で、Tennant/Lowe 名義でリリースされている。
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